とよ田みのる短編集 CATCH&THROW(とよ田みのる、小学館)を読みました

ラブロマ」「友達100人できるかな」のとよ田みのるさんの短編集です。読み切り短編が5編入っています。
どの作品も他人のエリアに踏み込んで関係性を作る(コミュニケーション)というテーマが描かれているなあと思いました。その他人というのが「異世界の住人」だったり「宇宙人」だったり「クラスメイト」だったりするのですが。同じクラスの友達や恋人、ましてや宇宙人でも自分にとって「異なる人を理解する」って変わらないし、そうすることによって自分の世界が広がっていくんですよね。
題名にもなっている「CATCH&THROW」が一番好きですね。離島の学校へ転校してきた外国人女の子とフライングディスク(フリスビー)を通して友情を育んでいくというお話です。このフライングディスクという小道具がお互いの共通言語となってメッセージを伝えるラストシーンが凄く良いのです。「FLIP FLAP」(ピンボールゲームを題材にしたラブコメ)でも思いましたが、小道具の使い方と選び方が凄く素敵なんですよねぇ。
とよ田みのるさんの描く眼鏡女子キャラが好きな私としては、「素敵な面倒さん」「片桐くん」の金子さんのキャラに惚れました(笑)「素敵な面倒さん」は連載作品で読みたかったな。