大山顕 街歩きフォトワークショップ〜全員即席マニアフォトカメラマンになってもらいます写真講座〜(@東京カルチャーカルチャー)

団地やジャンクションで有名な大山顕さん*1が行う写真ワークショップに参加してきました。東京カルチャーカルチャーというイベントハウスの企画です。「自分探すより団地や工場探す方が早い」という言葉に惹かれまして…。

大森のniftyのあるビルに集合して、レクチャー。その後大森を散策&撮影し、その後お台場のカルチャーカルチャーで本日の写真を発表という流れでした。
レクチャーでは、本日撮る写真についての注意事項が語られました。その内容は…。

    1. 自分探し禁止 自分らしさとか考えない
    2. 目についたものを撮る 好きとか嫌いとかではなく、目に入ったものをとる。猫とか花とか禁止。
    3. 写真技法とか考えない
    4. オリジナリティとかは不要

「とにかく、やってみることが大事。アイデアだけでは駄目。やらなくてはわからないものがある。撮っているうちにのめり込んできて、だんだんわからなくなってくる。それがいい。」ということです。このときは良くわからなかったんですけど、実行してみるとその意味がわかってくるのです。

レクチャー後、大森駅からスタートして住宅街を散策していきます。この間にテーマを決めなければならないのですが、いろいろ迷ってしまいなかなか決められず。そもそも住宅街なので、普通に考えたら撮るものなんてないわけです。「家の門の柵」だとか「サッシ」だとかをとってみるものの…。大山さんが「ゴミネットとか面白い」というので、乗っかってゴミネットを撮ることにしました。普段絶対撮らないですよね、ゴミネット。意識にすら上らないですよ。
しかし、ゴミネットに注意を払って写真を撮り始めると、ゴミネットの状態が様々なことがわかります。色も様々だったり。青が圧倒的に多いのですが、緑とかもあったりします。レアキャラ。青の中央に黄色の線が入っているものもあったりして、そういう違いが嬉しくなったりするのです。また、使わないときの収納の仕方もいろいろで、しっかり畳んでいるところもあればだらしなくフェンスに掛けてあるというところもあって、使っている人の性格的なものを思わず考えちゃったりします。そのうちゴミネットでない網に反応するようになってきたりして、そんな自分が面白かったりします。とりあえず、撮った写真はこちら↓





2時間ほど撮影したあとは、お台場へ移動して撮ったものを発表していきます。皆さんの撮った写真を見るのが面白い。エアコンの室外機や、玄関の常夜灯、地面に固定されているネジや、車が入るところに置いてある段差をなくすもの(名前わからない)。一つ一つの写真をみるとなんてことないのですが、数が集まることによる説得力というか面白さというかがたまらなくなってきます。大山さんと撮影者のやりとりで説明がされるのですが、「この室外機がいい」とか「これはヨーロピアンタイプに分類されますね」など、撮影者のこだわりが垣間見られるのが面白い。2時間前までは、室外機なんて興味なかったはずなのに…(笑)。どの写真も面白いんだよなあ。
また、同じような写真なのに人によって、室外機目当てだったり勝手口のドア目当てだったりするのも面白かったです。人間がいかに視野が狭いかということがわかったりもして。目に入っていても見えていないんですよね。
アートっぽい写真も好きなんですが、こういう写真もありだなあと思えたワークショップでした。これからの街歩きの楽しみが増えた感じです。好評だったらしく、第2弾もやるという話も出ていたのでまた参加したいと思います。

(5/13追記)
大山さんのエントリが公開されました。
「住宅都市整理公団」別棟 : 「自分探し禁止!」大森〜大井町ワークショップ

*1:住宅都市整理公団http://danchidanchi.com/、日本ジャンクション公団http://junction.xxxxxxxx.jp/